
ペット保険とはその名のとおり、ペットが加入する保険です。
人間がケガをしたり、病気をしたりして通院や入院をする時、あるいは不幸にも亡くなってしまった時、生命保険のお世話になりますね。
それと同様にペットも生命ある生き物ですから、人間と同じようにケガや病気をします。
人間には健康保険の制度があり、医療サービスを受けた費用のうち本人が負担する額は実費の一部です。
しかし、ペットには健康保険の制度はないため、病院にかかればすべて飼い主が実費で負担しなければなりません。
ペット社会といわれるほどなんらかの動物をペットとして飼う家庭が多い近年、そうした飼い主の金銭的負担が軽減されるようにと設けられたのがペット保険なのです。
日本においてのペット保険の歴史は海外に比べるとまだ浅く、ほんの十数年ほどです。
ペットを飼っている家庭が多い割にはペット保険の認知度は低く、未加入の飼い主がまだまだ多いのが現状です。
家族の一員であるペットの小さな生命に最後までしっかりと責任を持つためにも、より多くの飼い主がペット保険の必要性を認識することが大切といえます。
ペット保険のしくみは、人間の医療保険のしくみとさほど大きな違いはありません。
ペット保険に加入することで受けられる保障は、通院保障、手術保障、入院保障の3つが柱になり、他にペットが亡くなった時の死亡保障や、ペットが人に噛み付いたりひっかいたりしてケガを負わせてしまった場合の賠償保障が付帯しているタイプのペット保険もあります。
また、ペット保険の保障形態は「実費保障型」と「定率保障型」の2タイプがメインとなっています。
実費保障型は発生した診療費が実費で保障されますが、年間で何日まで、1日あたりいくらまでといった形で保障額に上限が設けられています。
限度額を超えなければ飼い主の実費負担はありませんが、給付申請に日にちがかかります。
それに対し定率保障型は、発生した診療費のうち、例えば50%など規定の割合で保障が受けられるタイプです。
全額の保障は受けられませんが、給付申請が不要のために病院での支払い時に割引が適用されることもあります。
ペット保険の保障はケガや病気に対するもののため、最低限必要とみなされるワクチン接種や健診、避妊・去勢手術の費用は対象外ですので注意が必要です。
ペット保険はどんな状態でも無条件で加入できるわけではなく、人間が医療保険に加入する場合と同じように加入条件が設けられています。
加入申請の際に申告した内容に基づいて加入審査が行われ、契約の可否が判断されることになりますが、ペット保険の加入条件とはどのようなものなのかみてみましょう。
ペット保険の加入条件はすべての保険会社において同じではなく、若干規定が異なります。
そのためあらかじめ確認しておくことが大切ですが、おおよその条件は次のようなものです。
まずは当然ながら、契約者かその家族がペットとして飼っていることです。
野良犬や野良猫にエサをやったりして世話をしているからといって、ペット保険に加入することは出来ません。
健康な状態であることもいうまでもありませんね。
また、加入申請する半年前までにさかのぼって、猫白血球ウイルス感染症、悪性腫瘍、糖尿病、心不全など、規定の特定疾病にかかったことがなく、ワクチン接種を申告日の過去1年以内に受けていることも条件です。
さらに、賭け事や興行、狩猟など、介助や介護を目的とする業務以外に携わっている動物もペット保険に加入することは出来ません。
ペット保険に加入できるペットの種類や年齢はどのように規定されているのでしょうか。
近年は犬や猫以外にも様々な動物がペットとして飼われ、医療技術の進歩によりペットの寿命も以前と比べ延びていることからも、飼い主にとっては気になるところですね。
ペット保険はペットとして飼い、健康な状態であればどんな動物でもOKとはいかず、加入できる種類に限りがあります。
少しずつ加入できる種類は増えてきてはいますが、昔から飼われてきた犬や猫はどの保険会社でも対応しているのに比べ、他の種類はまだまだ加入できるペット保険が限られているのが現状です。
犬、猫の他にペット保険に加入できる動物は、フェレット、ウサギ、モルモット、タカ、ワシ、フクロウなどの猛禽類を除く鳥、国内への輸入と飼育が認められている爬虫類です。
また、加入できる年齢は動物によって違います。
犬、猫の場合は、生後2~4ヶ月から9~13歳未満までの間が多く、鳥の場合は生後4ヶ月頃から5歳頃までですが、寿命が長い種類であれば20歳頃まで可能なこともあります。
ウサギは5~6歳未満まで、爬虫類は寿命が長いために10歳未満、15歳未満まで加入できるケースが多いようです。
ペット保険は日本に普及し始めてまだ十数年しか経っていないこともあり、トラブルが多いことが不安視されています。
特にペット保険が創設された当初は、様々なトラブルの事例があったようです。
トラブルが多かった原因は、ペット保険を提供する会社を規制する法律が整備されていなかったことです。
実はペット保険の提供が始まった当初は、保険会社でなくても取扱いができたのです。
そのため、保険会社でない団体がペット保険の加入者を募るケースが大半で、ペットがケガや病気をした加入者が保険金給付の請求をしても応じてもらえなかったり、加入契約のための会費を支払った途端に連絡がとれなくなってしまうというトラブルが多く起こっていたのです。
そうした問題を一層するため、2008年に改正された保険業法ではペット保険に対しても規制が加えられました。
人間が加入する保険と同じく、ペット保険も保険会社でなければ取扱うことができなくなり、近年では以前のようなトラブルは聞かれなくなっているようです。